【住宅】『木』は鉄よりコンクリートより強くて燃えない

もう信じられませんね。しかし本当です。もう一言申し上げれば、『木』の断熱性は鉄やコンクリートより数倍優れていますね。夏涼しくて冬は暖かいのです。光熱費もかかりませんね。ということは『木造の建物』は『住宅』にも『マンション』にも『オフィス』にも最適だということです。

 

しかし日本では2つの理由で世界一普及が遅れています。①その理由は戦争中に木の家が全て燃えてしまいましたから、もう木はやめて鉄骨とコンクリートの建物がいいんだという『トラウマ』ですね。②もう1つは法規制です。建築基準法で3階までしか日本では建てられませんから、10階建のマンションやオフィスビルの木造は一件もありませんね。

 

さてここから本題ですが、その木造で『9階建て』の高層ビルのマンションやオフィスがオーストリアではたくさん建っています。ロンドンでも『9階建て』の木造ビルが新しく建ちましたし、イタリアではミラノに『13階建て』の木造建築も登場します。日本と同じ地震国であるイタリアでもこの木造建築が地震に強いことを実験で証明したのです。

 

それはなんと日本の世界最大規模の耐震実験施設のある兵庫県三木市でも行われました。『7階建て』の木造建築を阪神淡路大震災と同じ震度7で揺らしても一切の壁の亀裂もありません。300人の死者を出した『ウクライナ地震』のあと、イタリアでは大半の建物がこの地震に強い木造で建てられるようになったというほどですね。

 

木造では2階建てまでしか建てられなかったオーストリア政府は2000年に法律を改正して9階まで建てられるようにしたのでヨーロッパ中に今この『木造高層ビル』が建ち始めました。アメリカカナダでも建ち始めましたね。まあ日本だけが遅れています。

 

私は2年程前からドイツやイタリアに行ってこの木造ビルの開発をしています。そして日本では私が一番最初にこの建物を合法で住宅として建てて売り出したいと計画しています。1月にこれの『特許申請』を出しましたし、年内にはヨーロッパとアメリカの『国際特許』も申請します。これであとは本物の建物を建てて皆さんにお見せできる準備は整いました。

 

建てる場所も決まっていますから私はもうウキウキワクワクですね。日本の建築基準法はオーストリアのように変わっていませんから、いくら良いと分かっていても日本の建築業者さんは誰一人建てられません。しかし私は建てられます。なかなか面白いと思いませんか。まあ年間100日近く海外を回って仕事していて良かったと思える瞬間ですし感動してしまいます。

 

さてこの木造に使う木は『法隆寺』の桧だから強いんだな、と考えないで下さい。全く新しい『クロスラミネートティンバー(CLT)』という集成材に似た合成されたものです。木を何重にも貼り合わせて、それをまたクロスしてまた貼り合わせた大型の木材板ですね。巾3m、長さ12m、厚み5cmから40cmもある1枚の板を作って、これをコンピューターでプレカットして加工して、現場で大型クレーンで吊り上げて、木造板(CLT)を高層ビルとして組み上げていく工法です。

 

1996年にドイツの会社で考案されて、1998年にオーストリアの製材所が完成させて、2000年に法律でオーストリアで合法となりヨーロッパ中にものすごいスピードで普及しています。皆さんは日本の山林が荒れ果てているのをご存知でしょうか。CLTに法隆寺に使う桧は必要ありません。間伐材や捨てるような木材や日本の山の半分を占める杉などの柔らかい木でもこの『革命的なCLT』は簡単に作れるのです。そして森林は植林すればいつでも再成できますから地球に優しいエコ資材ですね。石油や石炭とは違うのです。

 

CLTで21世紀の『産業革命』が可能なんですね。そう確信してもう少し頑張ります。

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