そうです。30年前にあこがれて...。何回も何回もアメリカへ住宅の視察や勉強に行ったものです。あれから30年があっと言う間に過ぎてしまいました。
私は10年間は建設現場の工事職人をしていましたから、アメリカ住宅の知識も経験も全くありません。だから余計に感激してしまって、30年前から一生懸命に勉強しました。今のアサヒグローバルの住宅の基本は全てアメリカ住宅を見習って作ったものばかりですね。
①コンストラクションマネジメント(建設現場の管理方法)②クリティカルパスメソッド(綿密な工事工程表の作成)③バリューエンジニアリング(価値を生み出す技術開発)④サスティナブルハウス(価値が下らない住宅)⑤アプレイザル(不動産鑑定)⑥アフォーダビリティ(住宅ローン支払い能力)⑦リースホールド(定期借地住宅)⑧フリーホールド(土地所有住宅)⑨マーチャンダイジング(住宅販売)⑩モーゲージ(不動産担保ローン)⑪ハウススタイル(ジョージアン・スパニッシュスタイルなど)⑫ハウスプランブック(全米共通の有料設計図面)⑬エスクロー(不動産売買の保証)⑭グローハウス(増築可能な住宅)...。
私は設計士ではなく職人でしたから、ツーバイフォーの施工やフローリングの貼り方や外壁のレンガの積み方などが面白くてよく勉強しました。そのあとインテリアの照明器具やアメリカ家具の仕入れや窓や室内ドアを輸入する仕事を始めたりして、一年間で100日近く海外をバイヤーで回っていましたね。今思い出すと私も若くて、今の3倍は元気でしたから楽しい思い出となっています。
そして私が30年前に立てた目標は2つでした。①『年収の3倍で買える家を作ること。』日本では年収の6倍が今でも標準ですから、まあ住宅価格を半分にしないと実現できませんでしたね。だから私はローコスト住宅に30年間挑戦しつづけたのであって、安物住宅を作るとか、安売住宅を販売するなんて気持ちは全くありませんでした。あくまで『デザイン・機能・性能』は最高のものを作って、価格は半分ですよ...に30年間勉強して勉強して努力して努力して挑戦しつづけたのです。
②そして『欧米のデザインに負けない住宅』これが凄く難しいことでした。今でも私の一番頭の痛い問題はこのデザインのいい住宅づくりですね。これは今も私が一番力を入れてやっているのですが、戦後70年たっても日本の文化は和風ですから、住宅のデザインは難しいのです。しかし諦めずにあと5年ぐらいで完成させたいと決心しています。
はい、すいません。ここからが本題なのですが、まあ10年ぶりぐらいにヨーロッパ・アメリカの住宅を視察して先週日本に戻りました。(この10年間は高齢者住宅と介護と医療の仕事で忙しくて、全く住宅視察をしていませんでした)今のアメリカ住宅を久しぶりに何ヶ所か見学して、私はもうびっくりと言うか感動と言うか...。一言で言うと『あこがれのアメリカ住宅に追いついた!!』『そして追い抜いた!!』が本心でした。もっと言うと、同じものなら木造でもコンクリートでも私の方が建設コストもずっと安くできていることがはっきりと分かりました。全然もう負けていません。感動と自信で涙、涙のアメリカ住宅視察でした。
どうして私がそれだけ興奮するのかは次のページを見てください。30年前にこの28項目の『家の正義』の目標を立てて、そして30年間かけてやっと達成して実現したのです。私の気持ちをご理解いただければ幸いです。あとは一年かけて28番目の『庭のない家』の▲印を○印にするだけですね。もう少し頑張ります。