9月20日(金)に第一回スマイシア・アカデミーが開催されました。1,700人社員の中の86人(5%)の幹部社員が参加して、代表取締役会長の私からの3時間の研修を行いました。そしてこれからの研修は外部の講師は一切入れずに、この幹部社員の中から選ばれた『約15名』の社員が講師の先生になって専門別の数多くの少人数参加の『スマイシア・アカデミー』が開催されていく計画です。
当社は昔から研修の多い会社として知られています。社員さんの勉強にはお金も時間も使い過ぎだと言われる程に使ってきました。そして20年以上たちますがその効果はあまり上がっていません。試行錯誤を繰り返してやっとたどり着いたのがこの『アカデミー』のやり方でした。一言で言って、人から教えてもらっている間は、人は成長しないのです。人に教えることを体験すると、その教えた人がどんどん成長していくことが分かりました。これから始まるこの15人の社内の社員講師を成長させることを目標に行っていきます。
そして今まではより多くの人を成長させたいと考えていましたが、それは間違いだということにも気が付きました。それは経営者の都合のいい欲であって、そんなやり方で人は社員は成長しないこともやっと分かりました。講師になって人に教える人、人の成長を望んでいる人しか人は成長しないのです。研修用のテキストを作ったり、資料を集めて準備したり。努力して人のために教える人達だけが急速に成長することも実証されています。急がば回れとは良い格言だと思います。
さて私の3時間研修はどうだったのでしょうか。私にはもう一つの大問題をかかえています。それは『事業継承』です。そのための研修でした。私が2歳から4歳まで母が実家に帰ってしまって祖母に育てられたこと。中学・高校・大学で何を学んだか。どういう体験をして住宅の仕事を選んだのか。24歳で独立して、25歳で父を亡くして、7人家族をかかえながら商売を始めて、44歳の20年後にやっと10億円売上になったこと。10年間は一人の社員もいなくて、ずっと一人で働き続けたことなど、年表を作って説明したり、表を作って10年ごとの事件や苦しみや、楽しかったことなどの90ページのテキストを作って全て話をしました。
これが事業継承に必要な『創業者ヒストリー』でした。そして本題は、これからの会社を社員さん達が継承するために最も大切なことの研修でした。それは『基本理念』(100年間変えない理念)『使命』(5年間くらいで変更しても良いもの)『ビジョン』(使命が実現された時のイメージ)『会社の定義』(この会社は何をする会社か、何をしてはいけない会社なのか)『行動指針(スマイシアバリュー)』(50項目の社員が実行すべき考え方と行動基準)などの一番大切なことを私から直接86人の社員さんに伝えました。皆さんは非常に真剣に聞いていただきました。私もあーこの会社には良い社員さんがたくさんいるんだなーと実感することができたのです。そう感じて3時間が終了しました。
次回からの私のアカデミーは少人数で開催されます。『顧客は誰か』『顧客にとっての価値は何か』『私達が貢献できる卓越性は何か』『経営の目的は顧客の創造』そのための『マーケティング』と『イノベーション』。そして『出て見て聞くの顧客情報の収集』その他『経営リテラシー(経営能力)』の研修などです。
一方通行の研修ではなく、少人数ですから参加者の意見を聞きながらのアカデミーとなります。人材を創りたいと思います。