会長のひとりごと【住宅】vol.283

『日本一住宅』とは何か

三重県23年連続No.1の企業にまで成長させた職人会長が語る家づくりへの情熱

スマイシアHD 株式会社代表取締役会長
アサヒグローバルホーム（株）取締役会長
ゴールドトラスト株式会社取締役会長
ゴールドエイジ株式会社取締役会長
文／久保川議道

　今アサヒグローバルホーム（株）の社員数は250名です。『日本一住宅研究所』を始めましたので（旧・未来住宅研究所の名称変更）、この250人全員を、日本一住宅研究所の研究員に指名しました。各自の名刺にもしっかりと印刷されています。そして日本一住宅には日本一の能力のある社員さんがいないと成り立ちませんから『私は○○○で日本一を目指します』と一人一人の宣言も印刷されています。9月から全社員参加で日本一住宅研究所の活動を開始いたします。
　さて日本一の住宅とはなんでしょうか。そして私達が実現したい日本一の住宅会社とはなんなのでしょうか。まず第一にはっきりしていることは①売上や契約数が日本一、または地域で一番などではありません。年間100棟の小さな住宅会社でもいいのです。この100棟の1棟1棟が日本一の住宅であれば、それは日本一の住宅会社となります。
　②次に、では日本一の住宅とはなんでしょうか。一言で言うと『価格が同じなら性能が一番良い住宅』『性能が同じなら価格が一番安い住宅』です。性能や品質や設備や保証やアフターサービスは項目別に全て他社と比較できますので、客観的に正しく評価できますし、正しく比較できます。価格も総額や坪数別の坪単価で計算すれば、簡単に正確に他社との比較ができます。営業の勝手な営業トークなどと違って科学的に正しく評価できて正しく計算できるのが、住宅性能と住宅価格なのです。当社では既にそれらを全て点数評価した20社以上の住宅会社の比較の表が作成されています。
　あと参考までに一言申し上げますと『住宅のデザイン』はどう評価すればいいのでしょうか。それは第一に個人の好き嫌いで自分の好きなデザインがその人にとっての一番だということです。ある程度以上のしっかりしたデザインであれば何が一番かではなくて、自分が満足できればそれが日本一デザイン住宅となります。そして第二番に大切なことは、今の流行や思い付きで住宅の外観は決めないことです。若い時も年齢を重ねた時もしっくり馴染む落ち着いた外観をお薦めします。そして住宅が100年もつとして、100年後もいいデザインとはなんでしょうか。それは個性的すぎる外観より日本の伝統を少し取り入れた外観だと思います。あまり外観を個性的にして派手な目立つデザインはお薦めできません。
　私達の日本一住宅研究所には、当然これが日本一の住宅ですと自信を持って提案できる『10種類の住宅商品』があります。それが『ホームDX・10』の住宅です。しかしこの10の住宅は一般的な住宅を建てたいと計画している皆様にはご理解していただけません。恐らく売れない、売上の上がらない住宅だと私は思います。それでもいいのです。私達は売上を上げたいのではなくて、『日本一の住宅』を作りたいのですから頑張って販売いたします。
　日本の諺に『住宅は3回建てないといい家はできない』と言われていますが、それは本当かもしれません。初めて住宅を建てる人には知識も体験もないのですから。この日本一住宅は理解していただけないのです。ではテストをします。『ローン支払いゼロ住宅』『100年保証付き住宅』『買取保証住宅』『超健康住宅』『超自然派住宅』『防災・防犯住宅』20歳〜100歳まで使える『ライフサイクル住宅』『ドイツ基準世界一住宅』30年間で3，000万円のお金が自然に貯まる『お金が貯まる住宅』その他色々。テスト終了。素人の皆さんにはどれも理解できない住宅ばかりなのです。

社員紹介＃43　三村多美子（桑名店住宅設計部）

人の想いに耳を傾け、大切に形にしていく設計を心掛けています

◆Profile
誕生日：5月6日
出身地：三重県桑名市
好きな食べ物：季節の野菜

人の想いに耳を傾ける設計士、三村。読書で培った観察力と想像力を武器に、お客様の気持ちをかたちにする仕事に日々向き合っている。「まずは想いを聴くことが一番大事」と語る姿勢は入社時から一貫して変わらず、住まいづくりに寄り添い続ける三村の想いを聞いてみた。

― どうして当社に？

前職は雑貨やインテリアの販売で、お客様の暮らしに触れるうちに「もっと空間そのものに関わりたい」と思うようになりました。ちょうどその頃にアサヒグローバルを知って、「ここなら挑戦できるかも」と感じたんです。ただ、内定をもらったあとも少し迷いがあって、本当はコーディネートを希望していたのに配属は設計。「自分にできるのかな…」と不安もありました。そんなとき面接官から「一人前になるには時間がかかります。まずは3年以上続けるつもりでやってみて」と声をかけてもらい、慎重で何事も時間がかかる自分だからこそ、長く続けることで力を発揮できるかもしれないと考えて、設計としてやっていこうと入社を決めました。

― 仕事において心掛けていることは？

仕事をする上で一番大事にしていることは「お客様の想いをきちんと受けとめること」です。知識も経験もほとんどなかった新人の頃から、そこだけはずっと変わっていません。家づくりは一生に一度の大きな出来事ですし、図面や仕様の前に「どんな暮らしをしたいのか」「どんな毎日を描いているのか」を聞いて理解することが、自分にできる一番の役割だと思っています。あとは人に興味を持つことも心掛けています。お客様との会話から新しい発見があったり、同僚とのやりとりで自分では気づけなかった視点をもらえたり。そういう小さな積み重ねが自分を成長させてくれるし、この仕事の面白さにつながっているんだと感じています。
そしてやりがいを感じる瞬間も、やっぱり「人とのつながり」に尽きます。お客様から直接「ありがとう」と言っていただけると、それまでの準備や苦労が一気に報われますし、自分の仕事がちゃんと形になったんだなと実感できます。お客様との出会い、仲間との関わり、その両方に恵まれているからこそ頑張れるし、この仕事を選んでよかったと心から思えますね。

―休日は何をしている？

休日は本を読むことが一番の楽しみです。昔から本に助けられることが多く、悩んだときも読書で視野が広がったり気持ちを切り替えられたりしてきました。集中できるときは1日に2～3冊読み切ってしまうこともあり、本がないと落ち着かないくらいです。休日はそんなふうにお気に入りの本に没頭して過ごしています。

愛知県にある蔦屋書店です。ここではスタバのコーヒーを飲みながら本が読め、おすすめです

施工事例　家族の会話が弾むホテルライクな住まい

光と会話があふれる、吹抜と中庭が家族をつなぐ家

M様ご夫婦が叶えられたのは、中庭と吹き抜けのあるホテルライクな住まい。リビングとダイニングにやわらかな光が差し込み、昼間は照明をつけなくても明るく心地よい空間に。「友人から『中庭があるなんて素敵！』と驚かれます」と奥さまから嬉しいお声も届きました。中庭は洗濯物を干す場としても活躍し、将来的にはグリーンを置いてさらに楽しむ予定だそう。また吹き抜けのあるリビング階段が開放感を生み、家全体をつなぐ役割も。「夫婦で別々のことをしていても自然と気配を感じられるのがいいですね」と旦那様。「二人で過ごす時間がより贅沢に感じられるようになりました」と新しい暮らしを楽しまれています。

大きな吹き抜けと中庭からの光が差し込む、開放感あふれるリビング。シンプルで洗練されたインテリアがホテルライクな上質感を演出し、日常を特別な時間に変えてくれます。